教師には、一生懸命がんばっても、成果があらわれなかったり子どもにうまく伝わらなかったりすることがある。子どもというのは、簡単には教師が願うようにはならない。そんな時はまず教師が、自分自身を変えることが必要である。
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担任教師は、自分の学級の子どもたちの成長がとても気になります。学級で問題が起きたりするのは嫌ですし、他の学級よりよくしたいと思うのではないでしょうか。
私ははじめて担任を持った時、他のクラスより劣ってはいけないと必死でいろいろなことをやりました。でも、ほとんどうまくいきませんでした。子どもたちに反発されたこともありました。どうして子どもたちはわかってくれないのだろうと随分悩みました。
落ち着いて考えた時、あることに気が付きました。それは、子どもたちにきちんとやらせようとしているのは、子どもたちをよくしたいという気持ちは確かにありますが、自分が担任教師として力不足だと思われたくないとも思っているからだということでした。
子どもは正直ですから、私の言葉や態度から、私の本音の部分を見抜くのでしょう。
そこで、「子どもたちのために」、「子どもを預けている保護者のために」という意識を常に持つようにしました。すると、それからはだんだんうまくいくようになったのです。不思議なことに、それまでは伝わらなかったことも、伝わることが多くなりました。きっと、物の言い方や接し方が変わったため、子どもたちにも受け入れられるようになったのだと思います。おかげで子どもたちとの関係がとてもよくなりました。
子どもを変えるには、気持ちの持ち方、ちょっとした言葉遣いや態度など、教師自身が変わることが必要だとわかりました。教師の変化は必ずよい成果となって、子どもたちのよりよい成長へとつながります。