教師を含めて私たち大人は、子どもには人の話をよく聞くようにと言うが、自分たちは子どもの話をよく聞かないことが多い。子どもの話をよく聞く教師は、しっかりと話を聞く子どもを育てることができる。
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教師になったばかりの頃の私は、あまり評判のよい教師ではありませんでした。どちらかといえば子どもに嫌われていたというか、煙たがられていたというか、怖がられていたというか・・・。いずれにせよ、ろくなものではなかったと思います。
ある学校に着任した時も、子ども同士のネットワークとは恐ろしいもので、前任校の悪い評判が知れわたっていました。自分ではそんなに悪い人間だとは思っていないのですが、噂に尾ひれがつきとんでもない評判になっていたようです。
そんな中子どもが相談をしてきたりすると、せっかちな性格も手伝い自論を押し付けて終了。悪さをした子どもを怒る時も、言い分など聞くわけもなく一刀両断にしていました。今思えば子どもたちが寄ってくるわけはありません。
ある時大先輩の先生に、「子どもの話は、マル(句読点の 。 のことです)まで聞きなさい。マル( 。 )まで聞いたら少し待ちなさい」と教わりました。
そこで子どもが話をしている途中で自分が言いたいことがあっても、がまんして子どもの話をマル( 。 )まで聞いて少し待つようにしたところ、子どもたちの本音や気が付かなかったことなどを聞くことが多くなったのです。それだけではなく、私が話をする時の子どもたちの聞き方もよくなりとても話がしやすくなりました。
マル( 。)まで聞いて少し待つ。
意外に効果があるようです。皆さんも試してみてはいかがでしょう。